太田卓矢の1年ぶりの試合は39秒のKO負けでした。
正にワンパンで終了。
一瞬、何が起こったのか分かりませんでした。
正直なところ、私はこれを書きながらまだ頭の整理が出来ていません。
「まだ、何もやってないのにな」
「まだ、一発のパンチも当ててないし、まだ、汗もかいてないよ」
試合が終わった控室で、彼はこんな言葉を何度も繰り返していました。
呆然として、泣くことも出来ない様子でした。
カメラを向けるのがとても辛かったし、掛ける言葉も見つかりませんでした。
早起きして走り込んで、ろくに食べられない中で仕事をこなして、夜になったらまた毎日ジムに来て練習漬けの日々。
1ヶ月にも及ぶ実戦練習(スパーリング)と減量が、ほんの数十秒で吹き飛んでしまいました。
間近で見て来た私としては胸が詰まる思いで、文字にするのに時間が掛かってしまいました。
とりとめのない事しか書けなくて、ごめんなさい。
私も会長も「次は頑張れ」とは言えずに居ます。
必死な努力が一瞬で否定された辛さが分かり過ぎるから。
例え話として適切かどうかは分からないけど、私は自転車で交通事故に遭った直後、すぐには自転車に乗れませんでした。
海で溺れた直後に海で泳ぐことは難しいとか、そういう感覚に近いのかなと思います。
自分勝手なことを言うなら、まだ頑張って欲しいし、身体的なダメージがなければ年齢的にもまだやれるのかも知れないけど、心に大きな怪我を負ってしまったことは間違いない。
だから、今はとにかく心と体をゆっくり休めて欲しいと思っています。
いくらでも休んでいいから。
そしてまたリングに立ちたくなったら、ジムはいつでも帰って来れる場所でありたいです。
沢山の応援を頂いていたのにガッカリさせてしまったり、悲しませてしまってごめんなさい😢
けど、ボクシングはこういうスポーツです。
今後も喜びも悲しみも、皆さんと分かち合いながら前に進んで行きたいと願っています。
応援ありがとうございました🙇♀️